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歯の生え変わり

こんにちは。

なないろの森歯科クリニックの三浦 知子です。

秋らしい季節になり、朝夕はめっきり冷え込むようになりましたが、皆様お健やかにお過ごしでしょうか?

 

今日は、お子さんの歯の生え変わりについてお話させて頂きます。

乳歯から永久歯に生え変わる6歳~12歳頃は、私達が一生に一度だけ経験するお口の大変動期です。

そして、この時期は、お子さんのお口の健康にとって大変リスクの高い時期でもあります。

生えて間もない歯は、まだ軟かく、むし歯菌の出す酸に弱い上、生えかけの奥歯は咬み合わせの面が引っ込んでいます。

さらに、グラグラする歯の周りには隙間ができて、汚れが溜まりやすく、歯ぐきはデリケートで歯磨きがとても難しくなります。

こうした理由で、生えたての永久歯をむし歯にしてしまうお子さんは珍しくありません。

ただし、この困難な時期を越えれば、歯は徐々に硬く丈夫になっていきます。

歯が生え揃えば、歯磨きもずいぶんと楽になります。

おとなの歯へと生え変わる時期は、歯で苦労しないおとなになるための、第一歩であり、ターニングポイントでもあるのです。

お子さんが小学校に上がると、仕上げ磨きをせずに、歯磨きは子どもに任せるという保護者様もいらっしゃいますが、小学生の間は高学年まで生え変わりは続きますので、丁寧な仕上げ磨きは欠かせません。

大きくなってくると、お子さん自身が自分でできるからと、仕上げ磨きを嫌がることもあると思いますが、日頃のチェックはして頂いて、定期的に歯科医院での検診を受けましょう。

歯科医院では、生え変わりの時期に合った歯磨き法も教えてくれます。

定期的にメインテナンスを受け、この大切な時期を上手に乗り越えてほしいと思います。

 

生え変わりの時期に歯科検診を定期的に受けるメリットは、むし歯予防以外に、咬合育成が可能になることです。

生え変わり前の乳歯の頃から、歯科医師が専門の目で見させて頂き、将来歯並びが悪くなる兆候がある場合に、早期発見して、問題が固定してしまう前に改善し、お口の正しい育ちを促す、いわば、歯列不正の予防です。

こうした歯列不正の予防は、一般的な矯正治療とは違い、いつでもできるものではありません。

生え変わりの初期、つまり前歯が生え変わった6歳頃に開始し、個人差はありますが、だいたい小学校高学年までに終了するという、期間限定の予防です。

健康保険適応外(自費治療)ですが、あごの成長を促し誘導して、骨格的な問題を根本的に解決できるため、多くの場合抜歯が必要なく、小さな処置で大きな効果が得られます。

 

お子さんの歯の生え変わりは、あっという間に進んでいきます。

貴重な機会を逃さないよう、幼児の頃から定期検診に通い、お口の育ちについて日頃から相談しておくと安心ですね。

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