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口腔内写真

こんにちは。
なないろの森歯科クリニック 副院長の三浦知子です。

今年はインフルエンザにも増して、新型コロナウイルスの脅威にさらされる年になっています。

日本ではまだ新型コロナウイルスが流行しているという段階にはありませんが、ひとりひとりが、できる対策に努めたいですね。

 

さて、今回は歯科で撮影する口腔内写真についてお話します。

口腔内写真とは、初診でご来院された際や治療過程において、おくちの状態を写真で記録するために撮影します。

この口腔内写真の最大の利点は、文字や数字では記録できない情報を保存でき、肉眼では気づきにくい問題点や変化が分かることです。

特に診査や診断には欠かせませんし、経過や予後の写真を比較することで治療効果を確認することができます。

また、患者様ご自身に口腔内の状況や治療効果を写真で見て頂くことで、見えにくいおくちの中を視覚的、客観的に把握して頂けることも可能になります。

口腔内写真によって私達と患者様との共通理解が得られ、結果として患者様にご納得頂ける治療を行なうことができるのです。

 

口腔内写真の撮影において重要なことは、「規格性」です。

規格性とは、撮影する倍率、撮影画像の明るさや色調などを標準化して、つねに同一条件で撮影することを意味しています。

さらに、写真の構図が適切で、ピントがシャープに合っていて、不要な物(口唇や唾液、撮影する際におくちに入れるミラーなど)がなるべく写り込んでいないことが望ましいのです。

これは、治療前・治療後・経過観察時の写真を比較する場合に、規格性があれば正確な比較が可能になるからです。

院内で撮影の規格を統一していれば、撮影者が変わっても同一規格の写真が保存できますから、古い資料と最新の資料を比較することも可能になります。

どれだけ多くの言葉を費やすよりも、たった一枚の写真によって、より多くの情報を記録し、伝えることができます。

「規格性」は、その写真の価値を高めてくれるのです。

せっかく撮影するのであれば、意味のある写真を撮りたいものです。

 

口腔内写真を撮影する際、患者様には大きくおくちを開けて頂き、唇を専用の器具で引っ張ることもありますが、患者様へのご負担を少しでも軽くできるよう、スタッフ一同頑張って参りますので、ご理解のほどよろしくお願い致します。

貴重な資料として、私達は口腔内写真に基づき、患者様の治療計画や診断に活かして参ります。

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